2026/08/17 10:00

7月24日、イチヤマの棚を見て、少し焦りました。

燻製ベーコンの列が、思っていたより減っていたのです。前回並べたのは、つい先日のはず。慌てて工房から補充分を積んで、郷ノ浦へ向かいました。

車を走らせながら、ふと気づきました。島の中に、葦束が並んでいる場所が、もう3つもあるんだな、と。





工房だけだった場所に

最初は、葦束の工房だけでした(5月21日)。燻製は冷蔵での管理が欠かせないうえ、基本は受注生産です。棚に並べて選んでもらうというより、その日その日、工房にある分だけを手渡しする形で始まりました。

次に、おみやげ横丁shikioriori。イオン壱岐店の中、旅行客が行き交う場所に、葦束の商品が並びました(6月17日)。

そして、スーパーバリューイチヤマ本店。島の人が普段づかいするスーパーの棚の一角に、置いてもらえることになりました(7月9日)。

日付はそれぞれ違います。でも、どの日も、誰かが「置いてみましょう」と言ってくれたから始まった日です。

おみやげ横丁shikiorioriの棚には、燻製ミックスナッツと燻製醤油、燻製マヨネーズが並びます。壱岐焼酎や海産物の加工品の隣で、旅の途中の人がふと足を止める場所です。

イチヤマ本店の棚には、燻製ベーコンとミックスナッツ、醤油、マヨネーズが並びます。地元の人が夕飯の支度のついでに、いつもの買い物かごへ入れていく場所です。

工房では、棚に並べる代わりに、その日ある分だけを手渡しします。冷蔵と受注生産だからこその形で、桜チップの香りの中、作っている本人と少し立ち話をしながら選んでもらいます。

同じ燻製でも、出会い方が違うと、選ばれ方も少し違う気がしています。





イチヤマの夕方

夕方になると、仕事帰りの人や夕飯の支度をしに来た人たちで、レジ前が少しずつ混み合ってきます。旅行者らしき人が足を止めることもあります。

その棚に、燻製ベーコンが並んでいる。買い物かごに、燻製マヨネーズが入っていく。そう考えると、今も少し不思議な気持ちになります。

7月24日に補充に行ったときも、棚には隙間ができていました。特別なことをしたわけではありません。ただ、日々の買い物の中に、少しずつ紛れ込んでいっただけです。それでも、うれしかった。





島に来られない人へ

もちろん、壱岐まで来られない方もいます。BASEとCreemaのネットショップでは、全商品を取り扱っています。島に来られなくても、葦束に会う方法は、もう用意できています。


7月24日、棚のベーコンが減っているのを見て焦った、という話から始めました。焦った、というより、正直に言うと、少しうれしかったのだと思います。

自分たちで作ったものが、自分たちの知らないところで、誰かの手に取られている。その事実に、まだどこか、くすぐったいです。

少し前までは、工房だけでした。今は、島の中にイチヤマとおみやげ横丁shikiorioriがあって、島の外ではネットショップでも届けられるようになりました。増やそうと計画したというより、気づいたら増えていた、という感覚のほうが近いです。

島に来たときはイチヤマやshikioriori、工房で。来られないときはネットショップで。葦束は、思っていたよりいろんな場所で、皆さんを待っているようです。

そこで手に取った一品が、その日の夕食や晩酌の時間に並んでいたら。

私たちは、その景色を思い浮かべながら燻しています。


最新情報はInstagramやLINEでも発信しています。
インスタグラム ⇒ https://www.instagram.com/kunsei_ashitaba/
LINE ⇒ https://lin.ee/9Bycfk9